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映画『暗黒街の弾痕』 You Only Live Once / 映画『007は二度死ぬ』 You Only Live Twice

🔶 映画『暗黒街の弾痕』 You Only Live Once
2016/4/29(金) 午後 9:37

映画『暗黒街の弾痕』 You Only Live Once 1937年米
監督フリッツ・ラング。出演シルヴィア・シドニーヘンリー・フォンダ、バートン・マクレーンほか。

刑務所出所後の『二度目の人生』を、
不運と世間の憎悪によって、どうしても普通に生きられない男エディ〔フォンダ扮〕の、若妻〔シドニー扮〕との逃避行。

F・ラング一流の、『運命の恐怖』的な皮肉とリアリズム、象徴主義の深い迫力、表現主義的な不気味さを、
巧妙かつ大胆で美しい映画技法と絡めて
〔この話に、この原題(人生は一度きり)というのも、ちょっと皮肉が効きすぎじゃないかと思う程にゾッとする。〕
描き抜いた不条理劇。

ストーリー紹介http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=1551http://www.san.beck.org/MM/1937/YouOnlyLiveOnce.html

処刑直前に脱獄を図ったエディに疑いが晴れたことを伝えるも、信用できないエディの乱射が当たってしまった神父(ウィリアム・ガーガン扮)が無事を装い刑務所の開門を命じる場面は、
(関わる人物に善悪の相違こそあれ)ジョン・ミルトン叙事詩失楽園Paradise Lost (1667年)で、悪魔が天使を騙して巨大な門を開かせ越境する場面の壮大な造形性、大胆な象徴性を連想する。

黒澤明監督の映画『續姿三四郎』1944年 で等身大より二回り程もある、黒光りするドアの前で、藤田進扮する主人公が、助太刀するか退出か迷う場面も、のちの黒澤映画以上に造形とテーマとのバランスが良く、(ストーリー上の社会的意味合いは別にして。)ラング的な表現を忠実に継承した観がある。
(この場合は、それなりにオリジナルな演出にもなっている、と思う。)


(6月3日修正)


🔶 映画『007は二度死ぬ』 You Only Live Twice
2016/4/29(金) 午後 0:18

映画『007は二度死ぬ』 You Only Live Twice 1967年英米
監督ルイス・ギルバート
出演ショーン・コネリー浜美枝丹波哲郎若林映子ドナルド・プレザンスほか。

英原題は、英語での成語 You Only Live Once (人は一度しか生きない)をもじっているらしいが(ウィキペディア)、
フリッツ・ラング監督の映画『暗黒街の弾痕』1937年米 の原題 You Only Live Once も、連想する。(本ブログ内関連記事http://blogs.mobile.yahoo.co.jp/p/blog/myblog/content?bid=storyofmother&id=42161890


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